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角田分 オフィシャルブログ

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白鳥額面の羽毛形状の経年変化

白鳥の こ・そ・あ・ど ごと  ⑬
  白鳥額面の羽毛形状の経年変化
     ~主として額羽毛生え際形状による白鳥成鳥期の年齢推測の試み~
 
  このシリーズの『白鳥のこそあどごと⑩』で、白鳥顔面の額羽毛形状で白鳥の年齢が分かるのではないか?と取り上げました。そのことを継続して観察たら、やはり額羽毛形状で成鳥の年齢の推測がある程度可能であることが分かりました。そのことについて今回は主として取り上げてみたいと思います。前回の内容を思い出す意味で『白鳥のこそあどごと⑩ 白鳥顔面のあれこれ』の中で取り上げた額面の羽毛形状についてかいつまんで述べてみたいと思います。

 白鳥の顔面の羽毛は成長段階によって変化している
 まず「あなたは白鳥の成鳥の顔面の羽毛がどのような範囲にどのように生えているか思い浮かべることができますか?」。共通認識を持っていただくためにオオハクとコハクの成鳥を写真①として提示しました。
① DSC_7357 c600 20120205
写真 ① オオハク(左)  コハク(右)

 白鳥の成鳥の顔面にどのように羽毛が生えているか思い出しましたか?
 ではコハクのヒナが孵化した時の顔面羽毛の様子を見て下さい。それが②の写真です。このヒナの写真は、傷病鳥のつがいから孵化したヒナの写真(2006年5月26日撮影)です。
② 000日(孵化当日)0526
 写真 ② 孵化当日のコハクのヒナ

 ①の写真と比較してみるとその違いがよく分かると思います。孵化直後のヒナの羽毛の生え方の大きな特徴として成鳥時と違って目先の部分は皮膚ではなく羽毛がびっしり生えています。勿論嘴峰上にも羽毛が生えています。
 その羽毛が生後50日過ぎになると写真③のようにくちばしの形が白鳥本来のがっしりとした形状になると共に顔面の羽毛がくちばし基部の部分から 少しずつ後退するように少なくなっていることも分かると思います。
③ 058日(0723)
 写真 ③ 58日目

  くちばし基部の部分は羽毛がほとんど見られなくなり、くちばしを覆う皮膚が形成されてきているのが分かると思います。

④ 117日(0920)
 写真 ④ 117日目

 そして100日目を超えると写真④のように嘴峰上部の左右の目先部分の羽毛が無くなり、皮膚が左右の目先の部分に細く深く入り込むようになってきています。しかしながらそれでもまだくちばしの皮膚部分は目先にまでは達していません。それだけで無くくちばし基部左右の頬の部分にもまだごく短い羽毛が密生していることも分かります。
⑤ 149日(1022)
 写真 ⑤ 149日目

生後150日頃になって嘴峰基部上部の側面部分の羽毛がようやく目先の方に後退するように無くなり、皮膚が目先の部分まで形成されてきたように思われます(写真⑤)。それと共に嘴峰に少しずつ黄色味が見られるようになりやがて成鳥になった時にビルパターンの黒色部分となる部分に赤い色彩も見られるようになります。それでもくちばし基部側面にはまだ羽毛痕らしきものが残っているようです。
⑥ 239日2(0120)
 写真 ⑥ 239日目 

 生後240日(8ヶ月)頃になると幼鳥羽毛も少なくなり亜成鳥独特の白色に幼鳥羽の黒色が入り交じったごま塩的な色彩になります(写真⑥)。この頃になると嘴峰側面基部の形状もほぼ成鳥と同じ形状と色彩になってきています。それと同時に額羽毛も多くなり、その形状が嘴峰上部に垂れ下がるように入り込む亜成鳥期の特徴がしっかりと読み取れます。
 写真②から⑥までは、傷病鳥のつがいから生まれた個体の物です。ですから孵化からの経過日数も自然界の白夜で育った個体とは大きく違うと思われます。本当の意味で自然界で生まれ育った物ではありませんが、額羽毛の生え際の経過変化については自然界でもほぼ同じような経過を経ているものと考えても良いのではないかと思います。
 生後300日ほどになると嘴峰部分の赤味もほとんど見られなくなり、くちばし黄色部分の色彩もほぼ成鳥と同じほど濃くなり黒色パターンも明確になってきます(写真⑦)。
⑦ 295日1(0317)
 写真 ⑦ 295日目 

 このように孵化から亜成鳥期にかけて額羽毛形状や嘴峰周辺部の羽毛形状は経年変化してきているのがおわかりいただけたと思います。。

  幼鳥期の額羽毛の生え際形状(自然界育ちの個体)
 傷病鳥のつがいから生まれた白鳥ではなく、白鳥本来の繁殖地で生まれた白鳥の額部分の羽毛生え際形状を日本で最初に確認できるのはその年の秋に、白鳥が日本に初渡来した時だと思います。初秋、本州に初飛来した時のコハク幼鳥の額羽毛部分の生え際形状を撮影したものが写真⑧で、以前のブログにも掲載しています。
⑧ DSC_4385 20101006 c480
 写真 ⑧ 2010年 初飛来時

 この写真は2010年10月6日最上川河口(酒田市)近郊の水田で撮影したものです。また2015年10月10日に御幕場大池(村上市)で撮影した飛来当初と思われるコハク幼鳥は写真⑨です。
⑨ DSC_6710 _6231 c600
 写真 ⑨ 2015年 初飛来時

 写真⑧も⑨も額羽毛の形状等から判断すると傷病鳥の幼鳥の写真④か⑤に近い状況だと判断出来そうです。いずれにしてもコハク幼鳥期の個体は、傷病鳥から産まれたヒナも自然界で産まれたヒナも額羽毛の生え際形状は、ほぼ同じだと言って良いと考えられます。
 このようにコハク幼鳥期の額羽毛の生え際形状はほぼ同じであるが、ではオオハクの幼鳥はどうだろうかということになる。オオハクは通常コハクよりも日本への渡来が遅い傾向があるが調べてみた。写真⑩は2010年10月20日、日本海上を飛来して大潟村の水田に降下休息した直後の群れのオオハク幼鳥です。
⑩ DSC_3316_2906 c
 写真 ⑩ オオハク 初飛来時

 この写真を見る限りにおいて、この時期のオオハク幼鳥の額羽毛生え際形状にコハクとの大きな差異は読み取ることが出来ません。ということはコハク・オオハク共に同じ成長経過を辿って額羽毛の生え際形状が形成されていると考えても良いのではないだろうか。 ここまでは傷病鳥のヒナの孵化直後からの経過観察と飛来直後の幼鳥を中心に考察してきたので案外簡単に行うことが出来た。しかしながら成鳥になった段階、すなわち体色が完全に白一色になった個体で、しかも個体識別が出来ていない個体において成長段階すなわち老若の判断をどのような基準で行い得るのかということになる。要するに成鳥になった白鳥のどの個体が成鳥になったばかりの個体で、どの個体が成鳥になってある程度年月を経た個体なのか、あるいは老鳥なのかを知る術が今のところないということなのです。その知る術が、実は今まで述べてきた額羽毛生え際形状で知り得るのではないかと考えました。と考えるのは、成長するに伴って白鳥の額羽毛生え際形状が僅かずつではあるが変化してきていました。難しい言葉で言えば経年変化とでも言うのでしょうか。額羽毛の生え際形状は経年変化で少しずつ変化してきていました。その傾向が成鳥になった段階でも見られると成鳥期の年齢推測も可能だということになるのではないだろうか。
 この成鳥時の老若は、額羽毛の生え際形状で知り得るのではないかという点が、今回に一番述べたいことなのです

  幼鳥期初期~亜成鳥初期段階までの額羽毛形状
 幼鳥初期段階の額羽毛形状は、写真⑧~⑩で額中央部の羽毛が嘴峰上に水滴が垂れ下がるような形や少し鋭角に入り込む形だということ。そして羽毛はそれ程まだ生えていないということは分かった。幼鳥後期段階から亜成鳥の初期段階でもこの傾向がある。そしてこの部分の羽毛がはっきりと生え揃うことも分かりました(写真⑪・⑫)。

⑪ オオハク 幼鳥・亜成鳥期 額羽毛の生え際形状
 写真 ⑪ オオハク  幼鳥期(上) 亜成鳥期(下)

⑫コハク幼鳥期・亜成鳥期 額生え際形状
 写真 ⑫ コハク  幼鳥期(上)  亜成鳥期(下)

 幼鳥期後期から亜成鳥期になる時期が本格的な寒さになる頃とほぼ一致していることから寒さ対策としてしっかりと羽毛に覆われてくるのではないかと推測することも出来る。特に大きな問題ではないが、幼鳥後期から亜成鳥期にかけての額羽毛生え際形状にオオハクとコハクでは若干違いが見られるようだ。その違いは、幼鳥期後期において顕著なような気がする。写真⑪上はオオハク幼鳥で写真⑫上はコハク幼鳥ですが、嘴峰上部に垂れ下がるように入り込む形状がオオハクはどちらかというと雫形で少し丸味を帯びているが、コハクはその嘴峰上部に入り込んでいる先端部が少し鋭角になっているように思われる。
 ここに提示した写真だけではなく、筆者がストックしてある別の写真でもどちらかというと同じような傾向があるようです。

 額羽毛の生え際形状について述べてきたが、この亜成鳥期まではほとんど問題なく述べることが出来たと考えている。というのは幼鳥期と亜成鳥期は、白鳥が今どんな時期にあるのか?ということが体の色彩で明確に分かります。ところが成鳥期に入ると白鳥の体色が全て白色になってしまいます。そして成鳥期の額羽毛の生え際形状は、観察している範囲内ですが、1パターンではないのです。詳しく述べると成鳥段階の額羽毛生え際形状には2パターン見られるのです。1つは、亜成鳥期と同様に羽毛が嘴峰上に三角形をして入り込んでいる個体。もう1つは、額羽毛生え際形状が緩い曲線を描いているだけで、嘴峰上に入り込んでいない個体の2パターン見られるのです。 
 これまでの観察経過から考察すると額羽毛生え際が嘴峰上に三角形に入り込んでいる成鳥は、亜成鳥期の延長線上で成鳥の初期段階であるとするのがごく普通のようにも考えられます。でも筆者の観察範囲外で亜成鳥期から既に緩い曲線状の形状を示していた個体も存在するということも考えられるのです。
 要するに個体識別をして継続的にその形状の変化を観察していないと額羽毛が緩い曲線形状を示す成鳥個体が、三角形を示していた個体のその後の状態だということを断定できないのです。こうなるとどうしても個体識別をした白鳥を継続的に観察しないとこの問題はそれなりの結論を出せないということになります。
 継続的に観察できるというのは、個体識別が出来て数年間に亘って追跡調査が出来る個体、あるいは標識を着けた個体、それに傷病個体で数年間に亘って生存確認できている個体、もしくは動物園等で飼育されている個体に限られると考えられます。でも着標個体や個体識別が出来る個体が毎年同じ湖沼に必ず渡来するという保証はありません。動物園などでもこの額羽毛形状の経年変化を調べているとは思われません。ここは、数年間に渡って生存している傷病個体の継続観察に頼ることしかないようです。幸いにして筆者が5~6シーズンに渡って継続観察している傷病個体が数羽いました。
 
傷病個体で経年変化の確認を・・・                
 これまでも傷病鳥の世界についてブログ等で数回に渡って取り上げてきました。御幕場大池の傷病個体について再度詳細に調べてみました。オオハクは幼鳥時から、コハクについては亜成鳥の時から継続観察していた個体がそれぞれ1羽いて額羽毛生え際形状の経年変化を確認できることが判明しました。

 ①オオハク個体の額羽毛形状の経年変化
 左翼の初列と次列風切の切断個体として2013年1月31日に初確認しました(写真⑬)。
⑬ DSC_6777 cc  2013年1月31日
 写真 ⑬ オオハク幼鳥

 写真⑬で分かるようにオオハク幼鳥時の写真⑪とほぼ同じ形状であることが分かります。このオオハク個体は2014年シーズンには亜成鳥期だということになると思います。そして2015年シーズンには成鳥期の1年目の段階にあると考えられます。その成鳥期1年目の2016年1月7日に撮影したのが写真⑭です。
⑭ DSC3431 c  2016年1月7日
 写真 ⑭ 成鳥1年目

 額羽毛の形状が良くわかるように顔の部分を拡大していますが、その形状はおわかり頂けると思います。嘴峰上部のビルパターンの黒色形状も写真⑬の個体と同一個体だとほぼ識別出来ると思います。この額羽毛の嘴峰上部に入り込んだ形状は先端部が少し細くなっていることも分かると思います。そして成鳥3年目の今年2018年4月12日の額羽毛形状は写真⑮です。
⑮ DSC_3863 2018・04・12 オAの個体 2
 写真 ⑮ 成鳥3年目

 成鳥3年目になると嘴峰部分に入り込んできている羽毛先端部が少なく薄くなってきていることが分かると思います。

 この1個体の経年変化だけでは明らかなことは言えませんが、これまでのその他の観察個体の結果と照らし合わせてみると嘴峰部分に入り込んできている羽毛が成長にともなって薄く少なくなるという経過からやがて直線あるいは緩い曲線状になっていく経過を辿るのではないかと思われます。
 額羽毛で嘴峰上部に入り込んだ形状が成鳥期初期段階に先端部が少し細くなってそして経年変化で(この個体の場合は3年目に)薄くなっていることまでは継続観察できました。幼鳥期からの6シーズンの継続観察記録からこのようなことまで判明しました。

②コハク個体の額羽毛形状の経年変化         
 オオハクと同様に継続観察できたコハク傷病鳥は2015年1月5日に右翼欠損の亜成鳥として初認しました(写真⑯)。
⑯ DSC_2507 c600 2015年3月15日 亜成鳥
 写真 ⑯ コハク亜成鳥

 この段階でこのコハクの額羽毛生え際形状は嘴峰上部にその先端部が少し三角形状に入り込む亜成鳥期の特徴を示しています。もちろん頭部には亜成鳥期の特徴でもある黒色羽毛が所々に確認できます。
 
 2年後の成鳥期の2年目、2017年4月14日に撮影したものが写真⑰です。
⑰ DSC_5348 c  2017年4月14日
 写真 ⑰ コハク成鳥2年目

 額部分の黒色部が少し小さくなると共に額に入り込んでいる白色羽毛も亜成鳥期の写真⑯と比較して少し細くなっているようにも思えます。さらに1年後で成鳥3年目の2018年4月12日に撮影したものが写真⑱です。
⑱ DSC_5246 c600
 写真 ⑱ コハク成鳥3年目

 この時期になると嘴峰上部の額羽毛形状で三角形になっていた先端部分の羽毛が数本の白色羽毛だけを確認できる程度になっていることが分かります。ビルパターンは額の黒色部の変化は認められるが亜成鳥期のものと基本的には大きな変化がなく同一個体だということは確認できます。
 こうやって個体識別したコハク個体の額羽毛生え際形状の経年変化を見てもオオハクの時と同様に成鳥期に入って数年後には三角形先端部の羽毛が消滅していく傾向が見られるようです。もちろん今後この額羽毛生え際形状が直線的になるのか、少しカーブを描いた曲線状になるのかは個体差があると思われますが、成鳥期の白鳥でも額に尖った白色羽毛形状が認められる白鳥はまだ若い段階の成鳥だということがこれまでの継続観察で言えるようです。ただし、このことが成鳥期における全ての個体に当てはまるのかというとそれは言えないと思います。個体差ということもありもう少し慎重さが求められるような気もします。

まとめ         
 白鳥の顔面部分の羽毛の生え方が成鳥とは違うというところからこの追跡研究を始めました。こうやって見ると白鳥も人間と同じように成長と共に幼い顔に羽毛が生え、やがて大人の顔になる経年変化がありました。そして傷病個体を通してですが、成鳥期でもさらに変化があることも分かりました。もちろん人間も動物ですが、白鳥も人間と同じように成長と共に顔面、特に額羽毛の生え際形状にその時期特有の特徴を表していることが、傷病鳥という個体を通して成鳥期のある限られた一部分ではありますが経年変化の様子を知ることが出来たように思います。
 この2羽の傷病個体を更に追跡観察が出来れば更に詳しくその後の成鳥期の経年変化の様子が分かるものと考えています。
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傷病越夏個体のラブリング行動の意味合いは?

 怪我や病気で故郷のロシア極東に帰ることの出来ない所謂傷病越夏個体の白鳥達のことは何度かこのブログでも取り上げてきました。でも、いろいろな状況でのラブリング行動を観察するにつれてどう解釈したら良いのか、どう考えるべきだろうかとどんどん不可解な世界に吸い込まれていくような感じがしてならないのです。
 特に現在主として観察している御幕場大池(村上市)の傷病鳥のことをこれから述べるが、これが本当の姿なのだろうかと考え込んでしまう。
 御幕場大池は、池の南側に家庭用配電の電線が張られていて、ねぐらに帰着しようとして電線に接触し救護所に収容されていった白鳥も目撃している。この池でつい最近(2018年3月23日)確認した傷病白鳥は、オオハク6羽、コハク3羽の計9羽です。そのほとんどが翼を損傷して飛翔できないものでした。

 観察事例1 傷病(右翼欠損)越夏個体への戻りラブリング 

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写真1 戻りラブリング(右 右翼欠損コハク)

 この事例については、私の一連のブログのNO.105とNO.115にも取り上げましたので、その詳細についてはそちらをお読み下さい。要するに、この池に傷病鳥として越夏していたコハクの所に一度ロシア極東の繁殖地周辺まで戻ったと思われる連れ合いと思われるコハクがその年の秋に日本に渡って来ました。そして一緒に飛び立てなかったつがいの相手と思われる傷病コハクの所に戻って来て2016年2月17日に、ラブリング行動をしたということです。
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写真2 右翼欠損コハク(右)のビルパターン確認用

 これを観察した時には、白鳥はつがいの一方が亡くなるまでつがい関係を維持継続すると言われてきたことが本当だと実感しました。その一端を実際に観察した者として、一つの感慨の年念を持ちながらブログを書いたものでした。しかしその後は、自由に飛び回れるつがいの一方を観察したり、この傷病コハクとのラブリングをも見ることは一度もありませんでした。渡りの途中で不慮の事故で命を落としたのか自由に飛び回れる別のコハクとつがいを組んで生きているのかも分かりません。恐らく別の個体とつがいを組んで子育てをしているのではないかと思っています。
 ただ、この池で通年を過ごさざるを得ない傷病コハクは、飛び出すことも出来ない一種の閉鎖空間的生活ではないかと思っています。この傷病越夏コハクが置かれた状況は、また空へは絶対的に飛び出せないという絶望的な状況と全く同じではないかと考えられないでしょうか。このような状況に置かれた白鳥が9羽居るのです。小さな空間ですから周囲のネコを始めとしたタヌキやキツネの獣類からも自分の身を守らなくてはならないのです。オオハクやコハク等と言っていられないのかも知れません。ただ1つだけはっきりしているのは、あの戻りラブリングをしたコハクはもう戻っては来ないだろうと言うことです。別な見方をすれば、本当は戻りラブリングがなかった方が、この傷病コハクにとって、ある意味あきらめもついたのではないだろうかと思ったりもしています。

 観察事例2
オオハク標識鳥00655と右翼欠損コハクとのラブリング行動

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写真3 右翼欠損コハク(左)と標識鳥00655オオハク(右)のラブリング

 2017年10月18日この2017シーズン最初の御幕場大池の白鳥観察に出かけました。2017年の春以来の観察なので、傷病鳥達の状況も確認しました。ほぼ春の状況と変わらない状況だったのですが、一つだけ気がついたのは、ショルダータイプの発信機を付けたオオハクチョウがいるということでした。村上市在住の知人にそのオオハクのことを尋ねたら、春の頃からここにやって来て、越夏もしたということで脚環もついていると言うことでした。このタイプの発信機の白鳥は初めてで、脚環はついているようですが、首輪は落下したのかも分かりませんが、ついていませんでした。
 2017シーズン初の観察なので、この池で越夏している傷病鳥の羽数や状況を確認している途中で、エッ!と思われる行動を確認しました。それは2016年2月17日に戻りラブリングを受けていた傷病コハクとショルダータイプの発信機を付けたオオハクとのラブリング行動でした。写真3を見ると分かるように左の右翼欠損コハク個体のビルパターンを確認すると写真2の右個体と同じことから同一個体だと識別が出来ました。また右側のオオハクは、体の大きさとUBPの形状でオオハクと識別でき、首のつけ根と翼の間に筒型のショルダー型の発信機を装着していることも分かりました。
 ラブリング行動という行動は、一方の白鳥だけが行おうとして行動してもそれを受ける白鳥がそのラブリング行動を受ける行動を起こさなければ成立しない行動だと考えています。とすればこの傷病コハクと発信機付きオオハクの双方がラブリングという行動を起こそうとその意思が一致したことになると思います。
 異種であるオオハクとコハクがラブリング行動をし合うということはこれまでも何度も報告があります。またこの池の他の傷病コハクと傷病オオハクがラブリング行動をしていることも観察しています。ですからコハクとオオハクがラブリング行動をすることは勿論あり得ることです。したがって一般論として、この傷病コハクとオオハクがラブリング行動をすることは何ら問題になることではないのです。何故ここで驚きの思いでこのラブリング行動を取り上げたのかというとこの傷病コハクは、一年前の2015シーズンの後半の2月に以前のつがい相手だろうと思われるコハクとラブリング行動をしていたのです。付け加えていえば2016シーズンの10月~3月の観察においてこの傷病コハクのラブリング行動は観察していません。 この傷病コハクは、2015年3月からのこの池での越夏個体でもあります。また脚環番号00655の標識オオハク個体も2016シーズン末からこの池での越夏個体です。夏の期間にどのような経緯があったかも分かりませんが、2017年10月18日には異種白鳥のラブリング行動を観察したのです。傷病コハクのつがい相手と思われるコハクのその後の飛来は恐らくなかったものと思われます。そのためにこの右翼欠損のコハクが、異種間でのラブリング行動をするようになったのでしょうか。
 白鳥の生態では、白鳥は一度結んだつがい関係を相手が亡くならない限り解消しないとも言われています。このことの見直しが必要なのでしょうか。あるいは、ラブリング行動の意味合いをどう捉えるかの再考慮の必要性があるのでしょうか。
 
 この00655のオオハクとこの傷病コハクについてはもう少し気になることもあるのです。
 2017年10月18日にこの傷病コハクとのラブリング行動を観察後に、この池で観察を続けていると00655のオオハクについて2つの重要なことが分かりました。1つは、この標識オオハクは飛翔ができるということです(写真4)。
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写真4 飛翔する00655のオオハク

2つ目は、標識オオハクの連れと思われるオオハクがいて、その個体は若干飛翔は出来るが、池の外に飛び出せるほどの飛翔力はないようだということです。この標識オオハクには、連れ合いと思われる同種の個体がいて、その個体が飛翔できないためにこの池で越夏していたらしいのです(写真5)。
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写真5 標識鳥の連れ合いと思われるオオハク(後方)

 連れ合いらしい相手がいても異種である傷病コハクとラブリング行動をするということは、どういうことなのだろうか?ということにもなるのです。
 本当にラブリング行動の持つ意味合いをもう一度考えてみる必要があるのでしょうか。
 この池にはオオハクコハク合わせて10羽近くの白鳥が1年中生活しています。それでもラブリング行動をするのは、前述した傷病コハクと傷病オオハクの一緒に行動している2羽だけでした。それに加えて今回の標識オオハクと傷病コハクの2羽がラブリング行動をするということになります。年間を通してこの池で生活している白鳥達でもラブリング行動の交わし合いを観察できるのはこの4羽だけです。特別な意識が働いている関係なのでしょうか。

観察事例3
 オオハク標識鳥00655と右翼欠損コハクとのラブリング行動と
 その直後の標識オオハクとその連れ合いのオオハクとのラブリング行動


 2018年3月23日 終の写真展も終わって久しぶりにゆっくりした気分で御幕場大池での白鳥観察に出かけた。前回ここで観察したのは3月11日だったので、相当数の白鳥の北上飛去がもう行われたのではないだろうかと思いながら訪ねた。池に到着したのは12時30分近くだったので、池にはいつもの傷病白鳥を中心に12羽の白鳥がいるだけだった。例の通りに傷病白鳥を1羽ずつ確認したが、傷病鳥ではないが、標識鳥0065のオオハクの姿が見えない。3月11日には確認できたのに、北上飛去したのだろうか?それとも落鳥?水田採食に出かけた?いろいろ考えたが、確認できないのだからどうにもならない。
 夕方17時42分になりようやく採食から戻って来る白鳥の姿が見え始めた。17時52分少し低い高度で鳴きながら池に戻って来る白鳥を観察した。よく見るとショルダータイプの発信機を背負っている。あの00655の標識オオハクだ(写真6)。
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 写真6 採食から戻って来た00655の標識オオハク

 まだこの池にいたのだ。着水と同時に白鳥が鳴き交わす声が聞こえてきた。ラブリングが行われる時の鳴き交わしのようだ。その様子をカメラで追跡観察していると池の南側で給餌されている餌を食べている集団の中から着水した白鳥へと一直線に水面を進んでいる個体を発見した。勿論00655のオオハクも鳴きながらその白鳥へと近づいていく(写真7)。
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 写真7 ラブリングへの姿勢で移動するオオハク

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 写真8 近寄る右翼欠損コハクと標識オオハク

 やはりラブリング行動だ。標識白鳥は、頭部を曲げてハート形を、南側から近寄る個体は激しく鳴きながらビルアップ形のラブリングをして近づいた(写真9)。
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 写真9 コハク(左)とオオハク(右)のラブリング

 そのラブリングの後で南側から近づいて来た白鳥は、羽ばたき行動を始めた。その個体をよく見ると右の翼が無い(写真10)。
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 写真10 羽ばたく右翼欠損のコハク(左)

 あの右翼欠損のコハクのようだ。自宅に戻ってから右翼欠損の個体のビルパターンを確認すると前述してきた右翼欠損のコハクだと明確に同定できた(写真11)。
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 写真11 ビルパターンで同一個体と同定

 採食から戻って来た標識オオハクに対して、激しさを感じるようなラブリング行動を見せた。帰宅してその時間経過を見てみると約1分間に渡るラブリングであり、その間何度も激しく鳴き交わしている様子も写真に収められていた。右翼欠損のコハクがまるで「どこへ行っていたのよ!」とでも怒っていると感じるほどの激しいラブリングだったような気がする。他の白鳥が2羽に近づいていく様子が感じられたためか2羽は離れた。ラブリングを邪魔するような行動の白鳥とは別の1羽の白鳥が近づいていって、標識オオハクとラブリング行動をした(写真12)。
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 写真12 直後に別の個体とラブリング行動

 どうやらこの標識オオハクとつがい行動をしているオオハクらしい。オオハク同士のラブリングでも2回ほど首を曲げたハート形のラブリング行動を観察した(写真13)。まだこの池にこの標識白鳥とつがい行動をしているオオハクが残っているようだ。
DSC_3193 c480
 写真13  連れ合いと思われるオオハクとラブリングする標識個体 

 でもこの00655の標識オオハクは、採食から戻って来て最初に右翼欠損のコハクと少し激しさを感じるラブリング行動をして、その直後に元からの連れ合いと思われるオオハクともラブリング行動をした。この行動をどのように解釈したら良いのだろうか。それと同時にこれまで述べてきた3つの観察事例をどのように解釈すべきだろうか。確かに越夏個体同士という特殊な環境におかれている白鳥だが、種を越えてのラブリングとほぼ同時に同種間のラブリングをも同じ個体が行うというのはどのように解釈すべきだろうか。

 飛翔できないオオハクとコハクが、同じ湖沼で越夏せざるを得ないという閉鎖空間での異種間のラブリング行動と同種間のラブリング行動が同居している。ラブリング行動って本当にどんな意味合いがあるのだろうか。つくづく考えさせられてしまいました。

最上川河口の白鳥の北上飛去は まだのようです

DSC_1835 B
 写真 1
 上の写真1は、今朝2018年2月26日6:35の最上川スワンパークの白鳥達の様子を写したものです。ほとんどの白鳥がまだ休息中か、やっと目覚めた白鳥が少々見られるという程度です。
 実は、ここ数日、太平洋側の宮城県や岩手県から白鳥の北上飛去が真っ最中だとか、もう白鳥がいなくなったようだとかのメールが下のような写真と共に届いているのです。下の写真2は、宮城県の白鳥ウォッチャーの木村江里氏から届いたもので、北上川がこんな状態ですというものでした。
北上川の白鳥 B
 写真 2 北上川の白鳥 木村江里氏撮影

もう2月も終わりですから当然かなとは思っていたのですが、こっちの方は、明日からの『終の写真展 角田分 白鳥の生態を追う』の準備もどうやら終わって、やっと一息という所なのです。でもそんなメールや写真が届くとじっとしてはいられない性格で、お尻に火がついたみたいな感じで今朝出かけてみたわけです。確かに2016白鳥シーズンの2月28日からは鳥海山西側で白鳥の北帰飛去の様子を数日間定点観測していたのですから、日本海側でも白鳥の北帰飛去はもう始まっていておかしくないのです。でも種類は、今年の大雪で水田は雪が多く白鳥はまだ畦道採食裁食をしている状況なのです。でも明日から写真展で1週間は動きが取れないことになるのでその前の白鳥達の様子を観察に行って来たのです。最初の写真と下の写真3と4 の2枚の計3枚の写真を見てみて下さい。
DSC_1830 B
 写真 3 最上川スワンパークの今朝6:35の白鳥
DSC_1842 B
 写真 4 最上川スワンパークの今朝6:35の白鳥

 白鳥達が北上飛去をする時の動きは全く感じられないでしょう。白鳥達の北上飛去が始まると日の出と共に水浴びを盛んにする白鳥や水面を動き回る白鳥が多くなり水面上が賑やかになるのです。でも今朝のこの写真からはまだ厳冬期の日の出の時間はほとんどの白鳥は、休息していると同じ状況です。
 ちなみにスワンパークより上流の白鳥のねぐらの様子も観察してきました。その様子が写下の真5,6です。
DSC_1878 B
 写真 5 両羽橋上流のねぐらの白鳥 今朝6:49の白鳥

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 写真 6 両羽橋上流のねぐらの白鳥 今朝6:54の白鳥

上流のねぐらでもほとんどスワンパークと同じ状況です。ようやく目覚めはしているが、水浴びをする白鳥も動き回る白鳥もこの時間ではほとんど見られませんでした。
 ですから、太平洋側で最盛期になった白鳥達の北上飛去もここ日本海側の最上川スワンパークではまだその動きが見られないということになると思います。もちろん天気予報では、庄内地方でも今日1日は晴天が続くとのことです。そろそろ始まるかとは思いますが、今日の所その動きは感じられないようです。明日から北上飛去が始まるのかな?

 明日の午後から3月4日のお昼12時まで『終の写真展 角田分 白鳥の生態を追う』が始まりますが、東京や埼玉県、それに長野県、仙台、新潟県から是非見に行くとのメールや電話もいただいていますが、まだ冬道ですので場所によってはまだ凍結している所もあります。くれぐれも交通安全にはお気を付けになりお出かけ下さい。会場でお待ちしております。

終の写真展 角 田 分 白鳥の生態を追う を開催

 の写真展  角 田 分  白鳥の生態を追う  を開催します。
写真展 案内葉書 ブログ用
 写真1 案内ハガキです。 日の出と共に宗谷丘陵上空を北上飛去する群れ

 本当に長い間ブログを休載して申し訳ありません。実は10月から上記の『終の写真展 角田分 白鳥の生態を追う』のネガ選びから写真展の構成と写真の印刷等を行っていたもので、ブログの方に手が回らない状況でした。本当に申し訳ありませんです。
 写真展の方もほぼ準備が整い、開催できると確信できる所まで来ましたのでお知らせ致した次第です。終の写真展は、下記の要項で開催します。よろしかったら是非足をお運び下さい。会場でお待ち致しております。

終の写真展 角 田 分 白鳥の生態を追う
期 日 2018年2月27日(火)~3月4日(日)
時 間 午前9:00 ~ 午後5:00 まで
     但し 27日は午後1:00から 最終日4日は12:00迄
場 所 酒田市美術館 市民ギャラリー
入場料 無料(但し 美術館の展示品を鑑賞の方は入館料が必要になります。写真展の方は、無料で鑑賞できます)
展示作品 A1版写真 23点 A2版写真21点
全紙版写真28点    合計 72点

写真展 案内葉書 6 一般用
 写真2 案内ハガキです。 日の出前に鳥海山の上空を北上飛去していく群れです

 これまで県内を始め全国各地で『白鳥の生態を追う』という標題で写真展を開催してきましたが、その回数も今回で10回目となります。それで年齢的なこともあり、これからはもっと楽しみながら白鳥の生態を追っかけていこうと言うことで『終の写真展』と名を打ったわけです。これまでの写真展は、全紙版と半切版の写真がほとんどでした。今回は終の写真展ということもあり、より大きなスケールで生活している白鳥達の姿を直に感じて頂きたく、A1版(91cm×60cm)の写真も展示します。もちろん生態を追うと名を打った写真展でもありますので白鳥達の生態の一瞬を捉えた写真も展示します。また最後の写真展でもありますので、風景の中での白鳥達の姿を捉えた写真も展示させていただきます。またオオハクチョウとコハクチョウの識別点でこれまで活用されなかった識別法についても写真を使ってわかりやすく(自分では)説明を試みたつもりです。 もっともっと多くの写真を展示したかったのですが、会場のスペースの関係で72点にさせていただきました。ただ1枚の写真に2枚を採り入れてプリントしたものもありますので、実質的にはもう少し展示写真は多くなっています。
 写真展が開催されている2月末から3月上旬は、例年通りだとちょうど最上川河口から白鳥達の北帰行が盛んに行われている時期でもあります。河口や庄内平野の白鳥達を探鳥がてら是非『終の写真展 角田分 白鳥の生態を追う』においで下さいますようにご案内申し上げます。写真展の期間、会場におりますので白鳥の生態のことで質問などありましたら、知っている範囲でお答えできると思いますのでどうぞお声がけ下さい。
   会場で お持ち申し上げております。
写真展 案内葉書 1 ブログ用
 写真3 案内ハガキです 脚隠し飛翔をするコハクチョウです

最上川に 今冬 白鳥の初飛来の続編

最上川に 今冬 白鳥の初飛来の続編 (10月6日分のブログ)

  昨10月5日夜9:30頃 毎年のことですが、南下飛来の白鳥群が我が家の上空を鳴きながら飛んでいきました。よく澄んだ月夜で雲もなく渡りに最適な夜だと思っていましたし、寒気が降りてくるということだったので飛来の予感はありました。それでも一昨日の10月4日に初飛来があったばかりなので随分早い我が家へのご挨拶だなあ~と思った所です。『来たぞ~』と挨拶してくれたのだから礼儀として朝になったらご挨拶に行かなければと思いながら床につきました。
 朝5:20分頃 最上川スワンパークに向かいました。スワンパークに着いてみるとスワンパークは4日の朝と同様に、白鳥は一羽も飛来していません。
『やっぱり最上川ジャングルパーク(あまりにも樹木が繁茂して来て手入れが全くなされていないために僕が名付けた名称です)は、夜間の初飛来時には舞い降りることが出来ないだろうなあ」と思いつつ4日に初飛来を確認した両羽橋上流の中州の地点に向かいました。
 案の定、遠くからでも白鳥がいることを確認できます。何と4日の朝よりももの凄く数が増えています。4日の初飛来群が34羽と2桁の初飛来でしたが、2桁台の初飛来はここ10年程見られなかった状況でした。クッチャロ湖からの4日の電話でも15羽という多くの初飛来が3日のにあったということでした。
 今朝6日の飛来数は、300~400羽程はいるようです。観察地点から中州は、樹木が邪魔をして全てを完全に見ることは出来ません。しかも今日は、中州の上流に延びている砂利だけの部分の水際だけに白鳥が見られます。スワンパークが樹木が繁茂して白鳥が舞い降りられないと同様に、両羽橋上流の中州でも植物が背丈が高くなっている部分や背の低い草が生い茂っている所にも今日は白鳥が着水していません。夜に飛来したこともあるためかやはり安全が確認できる場所を選んで舞い降りているようです。
10月6日の観察の様子です
AM5:46 
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 写真 1 最上川スワンパークの今朝の様子

 最上川スワンパーク上流の通常は白鳥がたくさん見られる場所ですが、ごらんのような状況です(写真1)。昨夜、鳴きながら我が家の上空を飛来南下したはずの白鳥は1羽も確認できません。両羽橋上流を確認することにしました。

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いましたいました。一昨日の34羽と比べものにならない程の数です。400羽位はいる感じです。岸辺の樹木で全体を見てカウントできるような状況ではありません。でも中州全体を見ても白鳥が着水している周辺には、草が生えていません。中州の下流部には、最高で1m程度の草が生えています。その下流部の草が生えている場所には、白鳥は一羽も着水していません(写真2)。
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 写真 2 両羽橋上流の中州 (右側が下流部)

 先日にも述べましたが傷病越夏個体2羽の姿は中州最下流部にある砂地が見える場所には見えます。始めて飛来する白鳥達にとって草地は案外危険が潜んでいる場所に見えるのかも知れません。
 中州にいる白鳥達で、一昨日の初飛来群の様子と違うのは、4日の白鳥たちのほとんどが頭部や首を背中に入れて休んでいたのに、今日の飛来群のほとんどは首が上げられています。観察時刻はほとんど同じなのに休息しているような者は見られず、むしろ採食に飛び立とうとしている様子さえ窺えます。恐らく夜中の飛来だったので休息は十分に取ることが出来て、むしろ採食に飛び出そうとしているようです。中州のどこかから飛び立つ水音も聞こえて来ます。岸辺の樹木が邪魔をして詳細は確認できません。

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 上空から後続の飛来群が降下してきました(写真3)。カウントでは24羽のようです。
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 写真 3 南下飛来の降下群

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次々と白鳥が飛び立っていきます。60羽程の群れが飛び立って南西方向に飛去していきます(写真4)。
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 写真 4 次々と飛び立っていく白鳥

 また5~6分間隔で10羽程度の群れが飛来します。多くは観察地点の上空後方の北西方向から飛来して来るのですが、中には最上川下流のスワンパーク方向から水平飛翔して来るものも時々見られます。恐らくスワンパークに着水しようとした群れが、白鳥が全くいないし、樹木が繁茂しているために上流部の両羽橋方向に飛翔してきたものと思われます(写真5)。
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 写真 5 水平飛翔での南下飛来群
 
 飛翔してきた白鳥が上流の白鳥達の鳴き声や姿を確認して水平飛翔してきたのではないかと推測していますが・・・。この間にも白鳥達の飛去来がひっきりなしに行われています。

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 頭上から南下飛来の少し大きな32羽の群れが降下してきました(写真6)。
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 写真 6 上空からの降下群

 続いて少し東側の上空からも16羽南下飛来群の降下です(写真7)。
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 写真 7 16羽の南下飛来群

 もちろん降下群を観察している間でも中州からは次々と群れが飛び立っていきますし(写真8)、
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 写真 8 採食に どんどん飛び立っていく

中州にいる白鳥等も首を立ち上げて、準備が整えば今にも飛び立ちそうです。初飛来の時には飛来の疲れからかほとんど地面に座り込んで休息していましたが、今朝の段階では、いつも観察する渡りの時期の動きの気配が感じられるようになっています。
 昨日の日本白鳥の会のメーリングでも猪苗代湖で6日朝に49羽の飛来確認があったとのメールも来ていますし、伊豆沼でも6日に25羽のコハクの飛来が確認されているそうです。もう本当に白鳥の南下飛来が本格的に始まったようです。

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